作柄に関する予兆
どんな伝承か
佐久町では天候の予兆がそのまま作柄の予知でもあった。大日向では大雪が降り雷が早く鳴り、こぶしの花が下を向いて咲くと豊作といい、正月十五日の小豆粥をケイカキボオでかきまわして米粒が多くつく年も豊作とした。余地・曽原・平林・花岡・上区ではこぶしの花が沢山咲く年を豊作とし、四ツ谷では早く咲く年を豊作、高野町では逆に沢山咲く年を凶作と読んだ。土用三郎・寒四郎といって土用と寒の入りの天気で豊凶を占い、畑中では「春作をみて秋作を判ず」と麦の出来で米の作柄を測った。下海瀬では二百十日に稲がナメラカブリすると豊作といった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐久町誌 民俗編――俗信(佐久町(編)・佐久町誌)
『佐久町誌 民俗編――俗信』は、十石峠から横岳に及ぶ佐久町の町誌のうち、町内の俗信を扱った民俗編の一部である。大日向・余地・高野町・上区・花岡など各地区で採集した天候や作柄、火事や死の予兆、夢と縁起、易者や戸隠神社の御籤による占い、厄病よけや雷よけのまじない、死や産にかかわる忌み、ものもらいの民間療法などを記す。予知(予兆)・占いと呪い・物忌み・民間療法の節に分け、項目ごとに地区の言い伝えを地区名とともに並べる。