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墓石を積んでも切れた伏見屋堤

所在地茨城県北相馬郡利根町大字加納新田(えび沼)
年代弘化三年(一八四六)
登場付近の住民
出典利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説

どんな伝承か

加納のえび沼は安兵衛沼とも呼ばれ、弘化三年の大水でできたという。杉野正一の話では、かや沼も同じ年にできた。まず利根川の堤が切れてえび沼ができ、続いて加納新田にたまった水が伏見屋堤を破ってかや沼をつくったのである。このとき近くの人々が集まり、堤が切れないよう近くの墓場から墓石を運んで積み上げたが、墓石の力も及ばず堤は切れてしまった。困るのは下流の人々なので、生板あたりの墓を調べればその年より前の墓石が消えているかもしれないという。数年前に加納の墓を調べたときは、なくなった様子はなかったそうだ。

原典より

このとき、付近のものが集って、土手が切れないように、近くの墓場から墓石をはこんできて積上げた。—— 利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説(利根町(編)・利根町史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説(利根町(編)・利根町史)

『利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説』は、利根町が編んだ町史の一巻で、第一章を「民話と伝説」にあてる。町内を歩いて聞き集めた話と『北相馬郡志』などから引いた話を収め、大平権現や布川の地蔵の由来、バッソンの笑い話、大蛇・河童・むじなやキツネに化かされた話、押付新田の鶴殺し事件などを載せる。伝説と昔話に分けず文・布川・文間・東文間の地区ごとに節を立て、各話の題に伝承地を添え、話者名や方言の語釈を注記する。

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