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送り犬(山犬)

所在地長野県南佐久郡小海町
年代不明
登場種売りの人
出典南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話

どんな伝承か

土村の人が種を売りに出かけた帰りの夜道で、どこからともなく大きな犬のような獣が現れた。痩せて胴が長く、耳は口元まで垂れていた。足を速めると獣も速め、八、九尺ほど後ろをぴたりとついてくる。昔から山犬に会ったときの心得をいくつか聞いてはいたが、あいにく手元に何もなく、煙草も吸わないので、ただ歩き続けるしかなかった。明神様の前の橋まで来ると、獣の姿はふっと消えた。送り犬は人を守るためについてくるもので悪さはせず、高い所で待ち伏せて襲うのは迎え犬だという。

原典より

明神様の前の橋まで来た時、すらっと山犬の影が見えなくなってしまった。—— 南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話(南佐久郡(編)・南佐久郡誌) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話(南佐久郡(編)・南佐久郡誌)

『南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話』は、長野県南佐久郡の郡誌民俗編から、第十三章「伝説と歌謡」の昔話・伝説・世間話の部分を収めたものである。郡内に伝わる鳥呑み爺や古屋のもりなど十一話の昔話、離山・白駒の池・おかんばあさんなどの伝説、光り物・あずきとぎ・天狗・かっぱ・狐火・家つき童子などの世間話を集める。伝説の後半には藤沢衛彦編『日本伝説叢書・信濃の巻』から佐久に関わる話を原文のまま引き、世間話は話題ごとに体験談を並べる。

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