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川端下の膳椀貸しかっぱ

所在地長野県南佐久郡川上村大字川端下
年代昔
登場馬を引く家の人
出典南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話

どんな伝承か

以前、川端下ではどの家でも二頭ぐらいの馬を飼っていた。当番は朝「馬放せよ」と言って山へ馬を放し、晩方に「馬引きこうよ」と合図をすると、どの家からも馬を引きに来た。ある家で馬を引いてくる道すがら、ふと後ろを見ると、馬のしっぽに何かがぶら下がっている。よく見るとかっぱらしいが、知らぬふりをして馬屋へ引き込み、捕まえたところ、かっぱは「ぜひかんべんしてくれろ」と言い、これからは人の肝を抜かないと誓った。許したところ、「村に何かあったときは二十人前の膳や椀を貸すから、土の千渕へ書いた物を流してくろ」と言い、それから不幸や祝いごとのたびに書いて流すと、必ず貸してくれたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話(南佐久郡(編)・南佐久郡誌)

『南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話』は、長野県南佐久郡の郡誌民俗編から、第十三章「伝説と歌謡」の昔話・伝説・世間話の部分を収めたものである。郡内に伝わる鳥呑み爺や古屋のもりなど十一話の昔話、離山・白駒の池・おかんばあさんなどの伝説、光り物・あずきとぎ・天狗・かっぱ・狐火・家つき童子などの世間話を集める。伝説の後半には藤沢衛彦編『日本伝説叢書・信濃の巻』から佐久に関わる話を原文のまま引き、世間話は話題ごとに体験談を並べる。

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