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居倉権左衛門の赤い着物の人

所在地長野県南佐久郡川上村大字川端下東股
年代昔
登場居倉の権左衛門
出典南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話

どんな伝承か

居倉の権左衛門という人は、岩茸とりをしたり、冬は猟をしたりしていた。ある年、川端下の東股へ小屋をかけて猪とりをしていたが、一日じゅう山を歩いても獲物がなく、帰り道の道端に伸びのよい木があった。なぜ誰も切らないのだろうと思い、印をつけようとマサキリで根元へ三度ばかり切り込んだ。打ち込むたびにスルスルと何かが下りてくるような音がし、やがて刃が欠けたのであきらめて帰った。一町ほど来て振り返ると、こずえに真っ赤な着物を着た和尚様のような人がいた。小屋へ下ってくると、同じ人が同じ刃の欠けたマサキリを担いで上って来たので、恐ろしくなって駆けこんだ。これが天狗だろうということであった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話(南佐久郡(編)・南佐久郡誌)

『南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話』は、長野県南佐久郡の郡誌民俗編から、第十三章「伝説と歌謡」の昔話・伝説・世間話の部分を収めたものである。郡内に伝わる鳥呑み爺や古屋のもりなど十一話の昔話、離山・白駒の池・おかんばあさんなどの伝説、光り物・あずきとぎ・天狗・かっぱ・狐火・家つき童子などの世間話を集める。伝説の後半には藤沢衛彦編『日本伝説叢書・信濃の巻』から佐久に関わる話を原文のまま引き、世間話は話題ごとに体験談を並べる。

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