大深山の天狗山
どんな伝承か
大深山では、毎年五月一日に付近の人がお神酒を持って天狗山へお参りした。前に五、六年も行かないことがあると、天狗様が怒って雨を降らせたり、のうもなく(非常に)荒れさせたりしたという。田んぼへ出ると、笛太鼓の音が東の方から男山へ勇んで歩いていくのが聞こえ、山のそばへ行っても大変な音を立てた。そこで昔のようにお祭りを始めたところ、天狗様のいたずらはなくなったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話(南佐久郡(編)・南佐久郡誌)
『南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話』は、長野県南佐久郡の郡誌民俗編から、第十三章「伝説と歌謡」の昔話・伝説・世間話の部分を収めたものである。郡内に伝わる鳥呑み爺や古屋のもりなど十一話の昔話、離山・白駒の池・おかんばあさんなどの伝説、光り物・あずきとぎ・天狗・かっぱ・狐火・家つき童子などの世間話を集める。伝説の後半には藤沢衛彦編『日本伝説叢書・信濃の巻』から佐久に関わる話を原文のまま引き、世間話は話題ごとに体験談を並べる。