暮らしと産にまつわる俗信の数々
どんな伝承か
取手で言い伝えられてきた暮らしの戒めには次のようなものがある。風呂場で茄子の木を燃やしたり物を焼いて食べたりせず、かまどで汚い物を燃やすのも慎む。夜に耳をほじる、朝に歌う、枡を枕にする、北枕で寝る、夜に爪を切るのは嫌われ、髪や爪を火にくべるのも、落ちていた櫛を拾うのも、椿の花を簪にするのもよくないという。子供が茶を飲めば禿げ、敷居を枕にすると長患いをする。死人の上を猫がまたぐと死人が起き上がるともいう。身重の女が火事を見るとあざのある子が生まれ、弔いに出るときは懐に鏡を入れるものとされた。余った乳は南天の木に捨てるのがよいという。
原典より
妊婦が、弔いに出なければならない時は、懐に鏡を入れて送らなければいけない—— 取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史)
『取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異』は、取手市の市史民俗編のうち、俗信の箇条の末尾に続く第四節「伝説」・第五節「不思議な話」・第六節「祟り」を収めた部分である。市内各地区での聞き取りを話し言葉のまま書き起こし、長い四話は『取手町郷土史資料集 第一集』から抜粋する。将門と桔梗御前の伝説、地蔵・社寺・樹木の伝説、狐やムジナ・化け猫・幽霊・タマセの話に続き、忌田や祟り山の話を所有者名と地区を伏せて載せる。