朝までかかった帰り道
どんな伝承か
語り手の夫が取手の学校に奉職していた頃の話である。家に帰ろうと思って歩き出したところ、朝までかかってしまった。たった二里か三里の道なのに、どこを歩いたのか分からず、家に着いたときには朝になっていたという。煙草を持っていくとよいといわれ、煙草を吸うとキツネは去るので、少し変だと思ったら吸い出すのだという。ただし化かされているときは気がつかないのだと語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史)
『取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異』は、取手市が編んだ市史民俗編のうち、俗信の末尾と「伝説」の節を収めた部分である。市内各地区での聞き取り調査で集めた語りを話し言葉のまま書き起こし、一部は『取手町郷土史資料集』から抜粋して、将門と桔梗御前の伝説、地蔵・社寺・樹木の伝説、狐や化け猫、幽霊、タマセなどの話を収める。将門伝説を別格として先に置き、続いて市内各地の伝説、祟りのある田や山の話を並べる。