偽の大洪水を見せるムジナ
どんな伝承か
くみかえをしていて化かされた話である。発動機をボンボンかけて水のくみかえをやっていると、利根川が大洪水になり、ザーザーととめ堀の中へ水が入ってきて、またたく間に一面真白になった。恐ろしくなり、発動機をかけっぱなしにして逃げ出した。後ろを見ると月が上っていた。我先にと吉兵衛の土手まで逃げ上ったが、翌朝行ってみると何ともなかったという。ムジナの化かしだと語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史)
『取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異』は、取手市が編んだ市史民俗編のうち、俗信の末尾と「伝説」の節を収めた部分である。市内各地区での聞き取り調査で集めた語りを話し言葉のまま書き起こし、一部は『取手町郷土史資料集』から抜粋して、将門と桔梗御前の伝説、地蔵・社寺・樹木の伝説、狐や化け猫、幽霊、タマセなどの話を収める。将門伝説を別格として先に置き、続いて市内各地の伝説、祟りのある田や山の話を並べる。