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母の死に目に会えなかった嫁ふり坂

所在地岐阜県各務原市鵜沼羽場町(嫁ふり坂)
年代伝承
登場親思いの娘
出典各務原市史 民俗編――地名伝説

どんな伝承か

各務原台地の東の端、羽場と小伊木の境は高い崖になっていて、そこを上り下りする急な坂を嫁ふり坂と呼ぶ。台地の上の羽場村に親思いの娘がいて、坂の下に住む男と好き合った。当時は坂の上と下の家どうしの縁談はなかなかまとまらなかったが、両親が認めてくれ、娘はしばらく幸せに暮らした。ところが激しい雨の日、母が重い病に倒れたという知らせが届く。娘は羽場へ帰ろうとしたが、大雨で坂を上れず、ついに母の最期に間に合わなかった。それからは坂の上と下の縁組が嫌われるようになり、坂も誰いうとなく嫁ふり坂と呼ばれるようになったという。

原典より

ある雨のはげしい日、娘の母親が重病におちいったとの知らせがあり、羽場に戻ろうとしたが、大雨の中で坂を上ることができず、ついに死に目に会えなかったそうである。—— 各務原市史 民俗編――地名伝説(各務原市(編)・各務原市史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

各務原市史 民俗編――地名伝説(各務原市(編)・各務原市史)

『各務原市史 民俗編――地名伝説』は、各務原市が編んだ市史の民俗編のうち、地名伝説を述べた部分である。小字や俗称の起こりを語る話を、那加・稲羽・鵜沼・蘇原の四地区ごとに集め、浜見塚、与三郎池、甚六屋敷、片葉屋敷、金縄塚、嫁ふり坂、立岩と二つ岩、火の玉橋などを取り上げる。民話の語りを「」で引いたうえで、話の要素や他地方の類話、その土地の今の姿を書き添える。

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