ネズミに出し抜かれた牛と十二支に入れぬ猫
どんな伝承か
むかし、お釈迦様が動物を呼びよせて順番を決めることになった。牛は足が遅いので前の日から歩いていき、ずるいネズミは牛の背中に乗っていった。牛がお釈迦様の前に一番はじめに着いたと思ったら、ネズミがぴょこんと飛びおりて一番になってしまい、それで十二支は子・丑の順になったという。猫はネズミにだまされて一日遅れて行ったので間に合わず、悔しがって、おれをだましやがってと言い、今もネズミを追いかけている。そんなわけで猫は十二支に入れなかったのだという。
原典より
猫はネズミにだまされて一日遅れていったんでだめだったんだって。—— 壬生町史 民俗編――伝説(壬生町(編)・壬生町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
壬生町史 民俗編――伝説(壬生町(編)・壬生町史)
『壬生町史 民俗編――伝説』は、壬生町史民俗編のうち昔話と伝説の章を収めたものである。町史編さんの調査で町内の古老から集めた昔話を方言を生かして再話し、話者名を添えて動物昔話・完形昔話・笑い話・世間話に分けて並べる。伝説は吉次の墓・親抱きの松・大御堂などを動植物・歴史上の人物・塚と渕・神仏・地名に分け、地元の伝承に『郷土誌』『壬生領史略』などの文献からの引用を交えて載せ、一部の話に解説を付す。