軍勢が水を飲んだ御井戸オイド
どんな伝承か
桐原の上ノ台にあるオイドは、御井戸の意だという。昔、要害山と手振山の間で戦があったころ、身分の高い人がここの水を飲んだので御井戸と呼ぶようになったと伝わる。別の言い伝えでは、黒保根村の城にあった河久沢能登守の館を攻めに向かう軍勢が良い水はないかと探し回ったとき、ここに湧く水を差し上げたので、その井戸を敬ってオイドと呼び、それが地名になったともいう。
原典より
それで、その井戸をオイドと尊称したので、この地名が生まれたという。—— 大間々町の民俗――伝説・怪異(群馬県民俗調査報告書 第19集・群馬県民俗調査報告書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
大間々町の民俗――伝説・怪異(群馬県民俗調査報告書 第19集・群馬県民俗調査報告書)
『大間々町の民俗――伝説・怪異』は、群馬県民俗調査報告書第十九集『大間々町の民俗』のうち、口頭伝承の部である。大間々町の神梅・桐原・塩原・小平などで聞き取った、赤堀道玄の娘や伊勢ころがし、腰掛石、念仏石などの伝説、スズメとツバメや猿婿、蛙と猿の餅競争などの昔話、狐の嫁入り・むじな・河童・人魂・山犬・あずきとぎの怪異を収める。伝説・昔話・怪異・命名・諺と方言の五つに分け、冒頭に上野勇の所見を置き、多くの条の末に採集地か話者の名を添える。