伊勢丹の角に列をつくる辻占い
どんな伝承か
辻は境の場所であり、そこを過ぎるときに別の世界がのぞくと考えられてきた。辻占はその考えから生まれた占いで、もとは旅の巫女が道端で求めに応じたものだった。いまも大道易者が繁盛するのは決まって四つ角である。新宿の伊勢丹デパートの角には人気の高い占い師の女性がいて、土曜の午後になると若い勤め人の女性が長い列をつくり、順番を待っている。こうした場所を選ばなければ商売にならないともいわれる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪の民俗学――日本の見えない空間(宮田登・宮田登・民俗学・1985年(昭和60年))
『妖怪の民俗学――日本の見えない空間』は、宮田登が一九八五年(昭和六十年)に著した、妖怪の現れる場所を論じた民俗学の書である。柳田国男と井上円了の妖怪論、幽霊と妖怪の違い、口裂け女と産女、皿屋敷、化物屋敷と下女、辻・橋・境の怪異、怪光と怪音、七不思議、通り悪魔と髪切りを、古文献や新聞記事、各地の伝承から読み解く。四章から成り、都市の空間に妖怪が現れる仕組みを軸に据える。