顔から離れなくなった鬼の面
どんな伝承か
河内町に伝わる昔話。仲のよくない嫁と姑がいた。ある日、嫁は姑を怖がらせてやろうと鬼の面をかぶって姿を見せる。ところが信心深く肝の据わった姑は、呑むなら呑め噛むなら噛めと言い放ち、少しも動じなかった。当てが外れた嫁が面を外そうとすると、罰が当たったものか、どうやっても顔から離れない。困り果てて寺の僧に祈禱してもらい、ようやく取れたという。その面は肉付きの面と呼ばれ、どこかに残っていたと語り伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
河内町史 民俗編――昔話・伝説(河内町(編)・河内町史)
『河内町史 民俗編――昔話・伝説』は、河内町の町史の民俗編のうち、子守歌と昔話・伝説を収めた部分である。継子譚・異類婚姻譚・愚か婿など全国に分布する型の昔話と、岩戸の観音や金峰山、小野小町、弘法大師にまつわる土地の伝説を、伝承者の名を添えて記す。昔話と伝説の違いを述べた前置きに続いて第一話から第三十八話まで番号を振って並べ、話ごとに話型の名や類話の広がりを短く解説する。