母を案じて鳴く雨蛙アマンシャクマ
どんな伝承か
河内町に伝わる昔話。母の言いつけをまるで聞かない雨蛙がいて、アマンシャクマ(アマンチャク)と呼ばれていた。山へ行けと言われれば川へ下り、川へ行けと言われれば山へ登る、そんな調子だった。やがて母は、自分が死んだら川べりに埋めてくれと言い残して世を去る。逆ばかりする子だから山に葬られるだろうと見越しての言葉だった。ところが子は親不孝を悔い、言われたとおり川のそばに埋めた。それ以来、雨が降って水かさが増しそうになると、母が流されはしないかと案じて鳴くのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
河内町史 民俗編――昔話・伝説(河内町(編)・河内町史)
『河内町史 民俗編――昔話・伝説』は、河内町の町史の民俗編のうち、子守歌と昔話・伝説を収めた部分である。伝承者の名を添えた子守歌二編と、昔話と伝説の違いを述べた前置きに続き、継子譚・異類婚姻譚・和尚と小僧・愚か婿など全国に分布する型の昔話と、岩戸の観音、金峰山と飯田山、小野小町、弘法大師にまつわる土地の伝説を、第一話から第三十八話まで番号を振って並べる。多くの話には話型の名や類話の広がりを短く添える。