弘法大師とスビラビ(石芋型)
どんな伝承か
弘法大師が修行の旅の途中、熊本の河内町のあたりで、あまりの空腹にスビラビを煮ていた百姓に食べさせてほしいと頼んだ。ところがその百姓はひどく欲張りで、食べさせるのが惜しくなり、「これは七日七晩煮なければ食べられない、まだ煮えていない」と偽って答えた。すると、それ以来スビラビは本当に七日七晩煮ないと食べられないようになってしまったという。困っている人には親切にするものだという戒めを込めた伝説である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
河内町史 民俗編――昔話・伝説(河内町(編)・河内町史)
『河内町史 民俗編――昔話・伝説』は、河内町の町史の民俗編のうち、子守歌と昔話・伝説を収めた部分である。継子譚・異類婚姻譚・愚か婿など全国に分布する型の昔話と、岩戸の観音や金峰山、小野小町、弘法大師にまつわる土地の伝説を、伝承者の名を添えて記す。昔話と伝説の違いを述べた前置きに続いて第一話から第三十八話まで番号を振って並べ、話ごとに話型の名や類話の広がりを短く解説する。