商人が見た馬の頭の大蛇
どんな伝承か
蛇沼には四十八の谷があり、そこに大蛇が棲むと言われている。ある夏の夕暮れ、龍ヶ崎の商人が泉へ商いに来た帰り道、貝原塚の手前でひと休みしようと腰を下ろした。すると右手の山の中から何かが草木をかき分けて近づく音がして、馬のような頭をした大蛇が鎌首をもたげた。商人は肝をつぶし、泉まで駆け戻ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
竜ケ崎市史民俗調査報告書1(馴柴・八原地区)――伝説・怪異(龍ケ崎市(編)・竜ケ崎市史民俗調査報告書)
『竜ケ崎市史民俗調査報告書1(馴柴・八原地区)――伝説・怪異』は、竜ケ崎市史の民俗調査報告書の第一集のうち、口承文芸の章である。馴柴・八原の両地区で聞き書きした話を収め、子育て幽霊や茗荷女房などの昔話と笑話に「大成」の話型名を添え、馴馬のジンシチの怪力譚、天狗、狐の提灯、蛇沼の主、デーデー坊の巨人伝説などを記す。地区ごとに昔話と伝説・世間話に分け、伝説・世間話は馴馬・若柴・八代・貝原塚など舞台の土地ごとにまとめ、伝える地名を添える。