鍋ぶたを打ち鳴らして雹を追う
どんな伝承か
群馬県の旧笠懸村に伝わる雹追いのまじない。岩宿では、雹が降ると鍋ぶたとしゃもじをたたきながら「オーイ」とがなった。これは雹を追う、あるいは追いとばすためだという。竹沢では石油缶をたたいたり空砲を鳴らしたりし、バケツをたたくこともあった。山際では、雹が落ちるときは音を出すとよいといい、カナダライをたたいたり、雲めがけて鉄砲を撃ったりした。カナダライをたたくときは「ヒョウ!」と大声を出してたたくものであったという。
原典より
雹がふった時には鍋ぶたとしゃもじをたたきながら「オーイ」とがなった。—— 笠懸村誌 別巻2 資料編 民俗篇(笠懸村誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
笠懸村誌 別巻2 資料編 民俗篇(笠懸村誌)
『笠懸村誌 別巻2 資料編 民俗篇』は、笠懸村の村誌の別巻にあたる資料編のうち、民俗篇の一部である。竹沢・鹿の川・北山・山際・岩宿などの集落に伝わる民間信仰を収め、産泰様や大間々の道了様への参詣、オサキ使い、ものもらいや百日咳のまじない、地震・雷・雹のときの唱え言、赤城山の雲を見る天気占いなどを記す。俗信・まじない、天候や動物に関する俗信、仏教民俗、忌詞の項からなり、各条の末に伝える集落名を添える。