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荷やさんまを奪う住居附のむじな

所在地群馬県多野郡上野村大字乙父住居附
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典群馬県多野郡上野村の民俗 上――俗信・山の怪異

どんな伝承か

住居附では、むじなに化かされる話がよく聞かれる。学校帰りの子どもや女の人はとりわけだまされやすく、むじなは餌を探してよく出歩き、年を取るほどずる賢くなるという。ひょいと兎に姿を変えることもあり、前足をわずかしか地につけないので三本足に見える。足跡は千鳥に並び、夫婦連れでも一匹分の跡しか残さない。年を経たものには白い毛が生える。ぼんやりしていると背負った荷をさっと抜き取られ、背負子にさんまを縛って帰る道では、後ろから来て持っていかれた。昭和十七、八年ごろのことだという。Kという人は道の下へ突き落とされたこともあった。

原典より

しょいこに、さんまをしばって来ると、うしろから来てとる。—— 群馬県多野郡上野村の民俗 上――俗信・山の怪異(群馬県民俗調査報告書 第2集・群馬県民俗調査報告書) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

群馬県多野郡上野村の民俗 上――俗信・山の怪異(群馬県民俗調査報告書 第2集・群馬県民俗調査報告書)

『群馬県多野郡上野村の民俗 上――俗信・山の怪異』は、上野村で行われた民俗調査の報告のうち、聞書と俗信の部分を収めたものである。川和・住居附・野栗・奥名郷・勝山・野栗沢などで聞いた講、病気の呪い、雨乞い、禁忌と兆、山の神とオコジョ、オサキや狐つき、狐やむじなに化かされた話、一ツ目入道や山姥を、話者や部落名を添えて記す。上野勇の聞書と、昭和二十三年に東部の部落を調べた関口正の報告が入り、井田安雄の「乙父の民俗」は書き出しだけが載る。

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