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入定仏の墓

所在地埼玉県草加市中根町(大日堂跡)
年代伝承
登場祐禅法師、入定した僧、大日堂で生きながら入定した旅の僧
出典草加市史 民俗編――伝説

どんな伝承か

中根町にはかつて大日堂があった。まだ中曽根村と呼ばれていた寛文年間のこと、一人の旅の僧がこの地にやって来て、そのまま大日堂に住みついた。しばらくすると僧はお堂の裏庭に穴を掘りはじめ、ほどよい深さになると自らその中に入り、鉦を打ち鳴らして念仏を唱えだした。日がたつにつれて穴は少しずつ崩れ、念仏の声も弱々しくなり、何日かのちには穴がすっかり埋まって声も絶えた。おろおろと見守るしかなかった村人は、生きながら入定した僧の尊さに打たれ、その死を悼んで跡に墓標を立て、祐禅法師の法名と寛文五年五月八日の日付を刻んで手厚く弔ったという。

原典より

日が経つにつれて穴は次第に崩れて、この僧の唱える念仏もだんだん弱々しくなっていく。—— 草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史)

『草加市史 民俗編――伝説』は、草加市史民俗編のうち「二 伝説」の章である。地名起源・塚・神々・地蔵・薬師・観音・その他の神仏・旅の僧・動物と妖怪の九節で、柿木や青柳の地名の由来、毛長神社の御神体、疣地蔵や火あぶり地蔵、雨乞いの龍、むじな大尽などを、『新編武蔵風土記稿』や縁起碑、土地の伝えによって記す。第十節「世間話」は狐・むじな・狸・雷獣の聞き書きを集め、話ごとに町名と話者の頭文字・生年を添える。

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