子供が茶をのむと風が吹く
どんな伝承か
文部省の迷信調査協議会の俗信調査で、天候一般に関する例として長野県伍和(農村)から「子供がお茶をのむと風が吹く」が第七十六例として報告された。子供が茶を飲むことを戒める形をとりながら、その結果を天候の変化に結びつけている。直前には新潟県筒石の「茶の木の花が上を向いて咲くと雪が不足だ」、直後には同じ伍和の「ひしゃくをかつぐと雨になる」が続けて挙げられている。原典はこれら一群を民間天気予報とも称すべきものとしつつ、災害予報的な傾向が強く、理論的根拠を認めがたいものが大部分だと述べている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の俗信 1――迷信の実態(迷信調査協議会(編)・日本の俗信・1949年(昭和24年))
『日本の俗信 1――迷信の実態』は、迷信調査協議会が編み、昭和二十四年に初版を出した迷信調査の報告書で、昭和五十四年に洞史社が復刻した。文部省が昭和二十一年に企画し、全国の小学校を通じて行った慣習状況調査をもとに、暦・日の吉凶・方角・妖怪・占い・民間療法・農漁業にまつわる迷信を統計と解説で扱う。第一章を古畑正秋・今野圓輔らの分担執筆とし、第二章に昭和二十四年度調査の手引、第三章に各地の言い習わし集、第四章に天文暦法の迷信の解明を置く。