石をぶつけた狐の墓地での仕返し
どんな伝承か
葉山の親類の家へ出かける途中、七曲りで昼寝をしていた狐に石をぶつけた人がいた。その帰り道、光明寺の裏の墓地まで来ると、急に道が分からなくなってしまった。途方に暮れていると、前からも後ろからも何かが引っかいてくる。無我夢中で墓の塔婆を引き抜いて防ぎながら、ようやく家へ帰り着いたときには、着物がずたずたに裂けていた。昼寝を驚かされた狐が、腹いせに襲ってきたのだという。
原典より
昼寝をしていた狐を驚かしたので、その腹いせのために狐が襲ったものだった。—— 逗子市史 別編1 民俗編――伝説(逗子市(編)・逗子市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
逗子市史 別編1 民俗編――伝説(逗子市(編)・逗子市史)
『逗子市史 別編1 民俗編――伝説』は、逗子市の市史のうち、別編第一巻の民俗編にあたる巻の一部である。池子・沼間・桜山・小坪・久木・山の根など市内の土地に伝わる伝説を収め、和泉から来た一行が金を埋めたという金山権現、行基の十一面観音と大蛇、六代御前の墓、為朝の矢の根井戸、頼朝と新箸の宮、河童松、お夏狐などの話を記す。伝説の章の末に河童や狐、庚申の夜の短い話を添え、続く方言・訛語の章では逗子の語彙を五十音順に並べる。