金津川で鮒に化けた賀茂明神
どんな伝承か
同じ略縁起の記事。本宮の賀茂明神は横山の村落から一里半ほど東南にあり、社頭の東を流れる川を金津川、俗に御手洗川と呼ぶ。この川に架かる橋を玉橋という。川上は内高松から高松不湖などと称する堤である。古くからの言い伝えでは、あるとき賀茂明神が鮒に化けて金津川に遊んでいたところ、にわかに暴風が起こって川辺の桃の木を吹き倒し、落ちた桃の実が魚の目に当たって深く痛まれた。そのため不湖などに棲む魚は両眼はあっても片目が細いといい、桃の木も毎年春に花は咲くが実を結ばないと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第6巻』所収の「文化叙事伝説」全44話(福井・富山・石川=北陸)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。