鏡をくわえた老犬を祀る犬鏡大明神
どんな伝承か
『日本九峰修行日記』の記事。萱野村を托鉢して夕方に帰る。この村には犬鏡大明神という大社があり、その由来を尋ねると次のように語られた。上古、鞠子親王が大江山の三悪獣を退治しようとしたが、獣は天に登り地に隠れて行く先を見失ってしまう。そこで天照大神に祈誓すると、老犬が一つの鏡をくわえて現れ、これを献上した。不思議に思って覗くと、天は有頂天まで地は奈落まで見通せ、三悪獣の隠れ処もことごとく見えたので、難なく退治できたという。犬はそのまま行方知れずとなり、その場所に犬鏡大明神を勧請した。鏡は八咫鏡だとも伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。