灰で枯れ木に花を咲かせた爺
どんな伝承か
白い犬をかわいがっていた爺が、犬が「ここ掘れ」と鳴いた場所を掘ると宝物や小判が出た。それを聞いた隣の欲深な爺が犬を借りて掘ると汚い物ばかり出たので、腹を立てて犬を殴り殺した。良い爺は犬を埋めて木を植え、育った木で臼を作ると、搗くたびに大判小判が出た。隣の爺が借りて搗くと餅が汚物になり、怒って臼を割り燃やしてしまう。良い爺がその灰を貰い受けて撒くと枯木に花が咲き、街道で殿様に花を咲かせて褒美を得た。真似た隣の爺は灰を殿様や家来の目に入れ、偽者として捕らえられ処刑されたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
成田市史 民俗編――昔話・伝説(成田市(編)・成田市史)
『成田市史 民俗編――昔話・伝説』は、成田市が編んだ市史の民俗編のうち、口承文芸の節を収めたものである。昭和五十二年から五十四年にかけての聞き書きをもとに、話者の一覧表を掲げ、喰わず女房や猫の踊などの昔話二十六話、多古の殿様などの笑話二十二話、七不思議・巨人・塚・坂・主の話など成田の伝説十二項を載せる。昔話と笑話の題には『日本昔話集成』の型番号を付し、語り始めの句や語りの場の解説を添え、末尾に世間話の節の冒頭を収める。