坂田ヶ池の人柱と片葉梅
どんな伝承か
竜角寺の七不思議として語られた話。サカタガ池(坂田ヶ池)は用水に使う池だったが、下手の堤をいくら築いても崩れてしまう。見てもらうと、人身御供を立てねば堤はできないと言われ、ちょうど子守りをしながら通りかかった女の子を供えたところ、堤は嵐にも崩れずに仕上がった。背負われていた幼子は食べかけの梅を手にしており、埋められた跡に生えた梅は葉が半分しかない片葉梅になったという。片葉梅の近くには、孝行な子が汲んだ水が酒好きの父には酒、子には清水になったという「子は清水」もあり、これも七不思議の一つとされる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
成田市史 民俗編――昔話・伝説(成田市(編)・成田市史)
『成田市史 民俗編――昔話・伝説』は、成田市が編んだ市史の民俗編のうち、口承文芸の節を収めたものである。昭和五十二年から五十四年にかけての聞き書きをもとに、話者の一覧表を掲げ、喰わず女房や猫の踊などの昔話二十六話、多古の殿様などの笑話二十二話、七不思議・巨人・塚・坂・主の話など成田の伝説十二項を載せる。昔話と笑話の題には『日本昔話集成』の型番号を付し、語り始めの句や語りの場の解説を添え、末尾に世間話の節の冒頭を収める。