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輿入れの途中で蛇となった姫

所在地熊本県阿蘇市小池野
年代伝承(口承)
登場きよや姫、豊後竹田城主の娘
出典日本伝説大系 第14巻

どんな伝承か

四百年ほど昔、豊後竹田の城主に、きよや姫という美しい娘がいた。姫は阿蘇家の仲立ちで菊池家へ嫁ぐことになり、六人の侍女を従えて輿入れの途につき、小池で休息をとる。ところが姫はそのまま雄池に身を投げ、水の中から蛇の姿を現した。侍女六人もそれぞれ別の池へ入り、蛇となったという。この凶事を聞いた菊池家の迎えは途中から引き返し、その場所は車帰りと呼ばれるようになった。姫の棲む池には下野の池の雄蛇が通って睦まじくなり、やがて小池野の池へ移ったと伝わる。七つの池は侍女の名にちなんで雄池・雌池・紅池・寄池・津保池・栗池と呼ばれ、村では旧暦十一月十八日に竹筒へ入れた甘酒を供え、小池のお池祭として祀っている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第14巻』は、熊本・宮崎・鹿児島の三県に伝わる伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。阿蘇の大鯰や海幸山幸など神話に連なる話から、為朝・景清・人丸姫の伝承、長者や河童・狐の話、池の主や大蜘蛛退治、狩人と犬の話までを収める。各項目は口承を重んじた例話を冒頭に据え、梗概にした類話と、『肥後国誌』など近世以後の史料を原文で引く文献を続け、全体を文化叙事伝説と自然説明伝説の部に分ける。

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