天人が稲作を教えたミルク田
どんな伝承か
昔、ある老人が子や孫を連れて畠回りをしていると、どこからともなく天人が現れ、年齢を問うたので百二十歳と答えた。子や孫は繁昌しているかと問われ、孫や曾孫までできていると答えると、天人は美しい心根の人だとほめ、稲の作り方を教えて村人にも伝えよと言って去った。老人が喜んで帰り、教えの通り稲作をすると素晴らしい米ができた。比地川の上手、中の宮に近い右岸山麓のミルク田がその跡で、一年越しの豊年祭はこの田を拝んで始まる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(山下欣一・遠藤庄治・福田晃(編集執筆)・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第15巻』は、山下欣一・遠藤庄治・福田晃が奄美・沖縄本島・沖縄先島の編集執筆を分担し、福田晃が全体をまとめた伝説集である。島々の口承伝説を、市町村の民話集や大学の口承文芸研究会の採集稿、近世の文献から集め、天地や人類の始まり、島建ての神、キジムナー、蛇婿、津波、御嶽や墓の由来などを収める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、類話は地域別に配列する。