見合いの前夜に夢で見た赤いバラ
どんな伝承か
昭和十八年、戦時中で見合いから一ヵ月というスピードで結婚することになった男性は、見合いの前夜、相手の女性が赤いバラの花に囲まれた窓辺にいる夢を見た。翌日、初めて仲人に連れられて彼女の家を訪ねると、夢に見たのと同じ赤いバラの花が家のまわりに咲いており、窓の形だけが夢と異なっていた。この一致に、それまで乗り気でなかった縁談を運命的なものと感じ、結婚を決めたのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。