開拓期の草取りを手伝った狸
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どんな伝承か
北海道樺戸郡新十津川町、学田に入植して間もないころの話。春四月の雪どけどきに、爺が山から子狸を生け捕ってきて、隣の衆と濁酒と狸汁で一杯やると言って呼びに出かけた。語り手は不憫でならず、叱られるのを承知で逃がしてやり、ひどく怒られた。その年か翌年か、おじと山畑へ草取りに行くと、山に着いたとたん二人とも眠くてたまらなくなったが、草取りはよくはかどった。気づけば一人は上へ、一人は下へばかり刈っており、暗くなって帰ると家はまだ三時だった。舅の爺は「三人で草を取っていたろう」と言い、翌朝行くと狸の足あとと、あの子狸の尻尾の銀の毛が散らばっていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・1980年代)
松谷みよ子『現代民話考 9 (木霊・蛇)』を小話単位で全406話収録。木霊(木の精・祟る木)や蛇にまつわる現代の民話・怪異譚を全国から採集し、地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明402話・市区町村判明344話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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新十津川町の伝承
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