この話は戦後まだ食糧が十分でなく、みんなが藷作りに熱
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どんな伝承か
戦後、まだ食糧が十分でなく皆が藷作りに熱中していた頃、由布岳の麓での出来事。M老の畑の藷が、霜も下りないのに葉が赤茶けてゆく。枯れた場所の根を掘ってみると藷はもぬけの殻で、子藷一つ残っていなかった。一家総出で藷掘りをすることになり、中食に自宅へ帰ったM老がうとうとしていると、狸が藷畑に出て犬が樹に追い上げていると知らせが来た。M老は長押にかけた九尺柄の槍を押っ取り、素足で駆け出す。樹の枝の茂みから顔を出す狸に槍を構え、一声気合とともに繰り出すと、腰を貫かれた狸が地響き立てて落ちた。もう一匹も皆で大騒ぎの末に仕留め、M老の槍術が五十年振りに現れたと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・1980年代)
松谷みよ子『現代民話考 9 (木霊・蛇)』を小話単位で全406話収録。木霊(木の精・祟る木)や蛇にまつわる現代の民話・怪異譚を全国から採集し、地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明402話・市区町村判明344話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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由布市の伝承
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