色が変わる箱島の蚕の石
どんな伝承か
箱島の字橋倉に蚕の石と呼ばれる大石がある。高さは二丈余り、四間四方もあり、上には小さな宮があって神を祀っている。この石は蚕の掃立てまでは青い色をしており、掃立てが済むと白い石に変わるといわれ、人々はこれを信仰した。毎年四月一日には百八の奉納が行われて老若男女が参詣し、明治二十年にもこの日は大いに賑わい、その後も参詣が絶えないと当時の新聞が伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
群馬県史 資料編 27(群馬県史)
『群馬県史 資料編 27』は、群馬県の県史の資料編の一冊で、収めるのはその「第三章 伝説」である。伝説の定義と分類、『神道集』や近世の地誌から明治以降の郡村誌・伝説集に至る県内の調査の歩みを述べ、赤城と日光の神戦、赤堀道元の娘と木部姫の入水、文福茶釜、羊太夫、弘法伝説などを群馬の伝説の特色として論じる。続いて代表例を自然的・社会的・信仰的伝説の三つに分け、各地の口承と古記録を伝承地を添えて並べる。