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水汲みを討たれた一郷山の砦

所在地群馬県高崎市吉井町多比良(一郷山)
年代戦国期
登場武田信玄、一郷の城を囲んだ
出典群馬県史 資料編 27

どんな伝承か

『上野国輪軍記』が伝える一郷の城の攻防。上野国に上杉代々の宝物を納めた城が二つあり、中でも一郷の城は鳥も越えがたいが水がないと知った武田信玄は、天神の原に陣を構えて日数をかけて城中を窺った。高城の者は西の窪の谷合いの見銘寺の前から水を汲み上げていたので、信玄の家臣は見銘寺を宿所にし、水汲みに来る者を鉄砲や矢で討って一人も帰さなかった。城兵は少しもひるまず、白米で馬の背を洗って水があるように見せかけたが、水なしではかなわず、水汲みに出される中間たちは悲しみのあまり、水汲みに行くのは獄の一の木戸で帰る人がない、と歌に詠んだ。編者注はこの城を吉井町多比良の一郷山の砦かとする。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

群馬県史 資料編 27(群馬県史)

『群馬県史 資料編 27』は、群馬県の県史の資料編の一冊で、収めるのはその「第三章 伝説」である。伝説の定義と分類、『神道集』や近世の地誌から明治以降の郡村誌・伝説集に至る県内の調査の歩みを述べ、赤城と日光の神戦、赤堀道元の娘と木部姫の入水、文福茶釜、羊太夫、弘法伝説などを群馬の伝説の特色として論じる。続いて代表例を自然的・社会的・信仰的伝説の三つに分け、各地の口承と古記録を伝承地を添えて並べる。

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