弘法大師が筆を投げて書いた卍の岩
どんな伝承か
小菅山に不動岩という岩がある。昔、弘法大師が広い谷を一つ隔てたところからこの岩めがけて筆を投げ、卍の字を書いたという。五十年ほど前までは、七月十五日の祭りの前日に子どもたちがこの岩へ字を書きに行った。その字は今も残っていて、七月十五日には注連縄を張って祝う。岩には不動明王が祀られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
長野県史 民俗編 第4巻 3 (北信地方 ことばと伝承)(長野県史)
『長野県史 民俗編 第4巻(三)北信地方 ことばと伝承』は、長野県史の民俗編のうち北信地方の伝説の章を抜き出したものである。植物・石・水・塚・坂と峠・山・沢と道・城と屋敷・田と原・地蔵や観音・社寺・地名・禁忌の順に、条ごとに採集地を添えて短い伝えを並べる。戸隠の鬼女紅葉、黒姫と大沼池の大蛇、久米路橋の人柱、秋山郷の平家伝説など、善光寺平から奥信濃にかけての土地に結びついた話が多い。