鉢の音が聞こえる小丸山の行人塚
どんな伝承か
神城の田頭、小丸山の北のふもとにある行人塚は、昔、行者が生き埋めにされ、息絶えるまで鉢を叩いてお勤めを続けた所だという。その後も、晴れた日に耳を澄ますと、かすかに鉢の音が聞こえたと伝わる。ここに馬をつないだり、草を刈ったり、小便をしたりするとたたるといい、塚からは石の割子が出たという。
原典より
行者がこの塚の中で數日に涉り鈴を振り、念佛を唱へて往生したといはれる。—— 日本伝説名彙2 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙2
柳田國男監修『日本伝説名彙』の後半にあたる部分で、全国の伝説を地物の種類ごとに分けて集めた名彙である。塚の部(糠塚・七人塚・首塚・十三塚など)、坂・峠・山の部、谷・洞の部、屋敷・城趾の部(長者屋敷・朝日長者・白米城など)、祠堂の部(地蔵・薬師・観音・天神・八幡・稲荷・宮など)の各題の下に、府県・郡・村の所在地を頭に置いて各地の伝えを短く並べ、多くの条に出典の郡誌・伝説集の名を添える。