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開聞岳の東北・竹之山の天狗の祟り

所在地鹿児島県指宿市(竹之山)
年代不明
登場丸山新左衛門、紋兵衛、体験者、伝承者、山伏の姿の天狗に遭った児ヶ水の士、新左衛門の連れ
出典幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵

どんな伝承か

薩摩の南端、開聞岳の東北にある竹之山は、昔から天狗の棲む神山で、不謹慎な者には祟ると言われた。江戸の末、児ヶ水温泉に湯治に来た鹿児島の人が、浜で海亀の卵を拾いながら竹之山の下まで来ると、小さな法螺貝の音が耳元で鳴りやまず、宿へ逃げ帰って気を失った。安永の初めごろには、児ヶ水の丸山新左衛門と紋兵衛が酔って夜道を帰る途中、二丈もの黒髭の山伏が提灯を突き出して立ちはだかり、二人はその下をくぐって逃げ、子孫に竹之山へ近づくなと戒めた。文化八年の縁日には、船で参詣に向かった村人が北風で沖へ流されかけたが、山の鷹が白鳥に変じて船をあおぎ、船は陸の松並木まで押し上げられたという。

原典より

そのとき竹之山の嶺に鷹が一羽止って居たやうに見えてゐたが、忽然と五六尺の白鳥と化し、矢の如き勢ひで飛んで来て、彼の小船を煽うと見えた。—— 幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談)

『幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵』は、岡田蒼溟による霊怪の事例集である。祟る石、出雲の瀧姫行者、神西湖の妖怪、但馬の抜け首、黄金の精、海の牛鬼、天狗などの怪異を、著者自身の見聞や知人の談話、古い文書からの移載によって集め、明治・大正期の出雲や松江周辺の事例を多く含む。項目によっては【解題】や註を添え、事例の後に「第二編」と附録の「天狗考」を続け、巻末の「解説の欄」で生霊・疫神・物体の飛来などを心霊研究の立場から論じる。

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霊怪談山伏法螺貝白鳥

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