大倉スノーシェードの事故地点に立つ女
どんな伝承か
昭和五十八年の夏ごろ、新潟県津南町を通る国道一一七号線の大倉スノーシェードで、早朝に車で出勤していた若い嫁が運転を誤って壁に衝突し、亡くなった。その後、町内のスキー場のロッジで働く青年がそこを通るたび、事故の地点に女が立っているのを何度か見かけたといい、町じゅうの話題になった。けれども結局は、近くの集落に住むノイローゼ気味の若い主婦が歩いていたのだろうということで、話は落ち着いたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・現代民話考(ちくま文庫)・2003年(平成15年))
『現代民話考――偽汽車』は、松谷みよ子が編んだ『現代民話考』全十二巻の第三巻で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。鉄道開通のころ狸や狐が汽車に化けたという偽汽車の話、船幽霊や幽霊船など海の怪談、タクシーの幽霊など自動車や列車の怪談と笑い話を、全国の回答者の聞き書きや新聞・雑誌・書籍から集める。三章それぞれの冒頭に考を置き、話ごとに本文と分布を並べて地名・話者・出典を添える。