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体を抜けて宇宙から地球を見た母

所在地福岡県小郡市
年代昭和五十一年
登場堀内由美子、美和、美恵、体験者の長女、体験者の次女
出典現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話

どんな伝承か

昭和五十一年二月、福岡県小郡市の女性が急性劇症肝炎と急性腎不全を併発し、生と死のはざまへ引きずり込まれた。彼女は闇の中へ入り、自分の体からすうっと抜け出すのを感じた。走り続ける救急車の担架に横たわる自分の姿や、頭を抱えてうずくまる夫の背が目の下にあった。病院では枕辺を囲む夫の上司や同僚、一歳四か月の長女美和と生後二か月の美恵の顔も見下ろし、はっきり自分は死んだのだと悟って悲しみと悔恨に包まれた。やがて弟の声がして、気づくと車椅子で坂を下る自分に返っていた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・2003年(平成15年))

『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』は、松谷みよ子が編んだ現代の民話の聞き書き集で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。一九七八年に発刊された『民話の手帖』を通じて全国から寄せられた回答を中心に、臨死体験、死の知らせ、寺へ来る死者、生まれかわりの話を収める。「あの世へ行った話」「死の話」「生まれかわり」の三章の冒頭に編者の論考を置き、細目ごとに所在地・話者・出典を添えた類話を並べる。

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