昭和五十一年二月のこと
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どんな伝承か
昭和五十一年二月、福岡県小郡市の女性が急性劇症肝炎と急性腎不全を併発し、生と死のはざまへ引きずり込まれた。彼女は闇の中へ入り、自分の体からすうっと抜け出すのを感じた。走り続ける救急車の担架に横たわる自分の姿や、頭を抱えてうずくまる夫の背が目の下にあった。病院では枕辺を囲む夫の上司や同僚、一歳四か月の長女美和と生後二か月の美恵の顔も見下ろし、はっきり自分は死んだのだと悟って悲しみと悔恨に包まれた。やがて弟の声がして、気づくと車椅子で坂を下る自分に返っていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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小郡市の伝承
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