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馬に蹴られて花野から呼び戻された男

所在地群馬県渋川市石原
出典渋川市誌 民俗編

どんな伝承か

石原の話。語り手の兄が村の若者と山へ草刈りに行き、馬をつないで仕事をしていたところ、何かの拍子に馬が逃げ出した。取り押さえようとして馬に蹴られ、たちまち顔色が変わって死人の相になった。皆がありったけの声で名を呼び続けると、兄は意識を取り戻した。本人によれば、花の咲く美しい野原へ引き寄せられて心地よくしていると、誰かが自分の名を呼ぶ。気がつけば体が痛くてたまらない。呼ばないでくれればいいのにと思っていたが、何度も呼ばれるので、とうとう目を覚ましてしまったのだという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

渋川市誌 民俗編(市史編纂シリーズ)

『渋川市誌 民俗編』は、渋川市の市誌民俗編のうち、第六章「民俗信仰」の前半を収めたものである。人魂・幽霊・ロクロッ首・生まれかわり・死神などの霊魂の話、手をつけてはいけない聖地や耕すと祟る忌地、オサキ使いや狐つき、神かくし、若宮八幡などのたたり、イチッコと呼ばれる巫女や祈禱師、丑の刻参りなどの祈願を、市内各地の話者からの聞き書きで記す。総説に続いて霊観念・聖地忌地・霊異現象と巫者・祈願巡礼の節を立て、各話に見出しを付す。

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