読経を妨げたガシャを封じた西浄寺の和尚
どんな伝承か
柏原の下宿にある西浄寺の和尚が、ある夜、本堂で経を読んでいた。ところが境内の草むらでガシャがやかましく鳴いて読経の妨げになる。怒った和尚は、この寺の内でガシャが鳴いてはならぬと言い渡して封じてしまい、それ以来、西浄寺ではガシャの声が聞かれなくなったという。ガシャとはクツワ虫のことで、「ガシャガシャ」と鳴くところからそう呼ぶのである。
原典より
下宿にある西浄寺の和尚さんが、ある夜、本堂で経をあげておりましたところ、境内の草むらでガシャがうるさく鳴き読経のじゃまをするので、怒った和尚さんは「わが西浄寺内でガシャが鳴くではない!」とガシャが鳴くのを封じた。—— 狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当))
『狭山市史 民俗編』は、狭山市の市史のうち民俗を扱う巻で、ここにはその「五 伝説・昔話・世間話」の部分が収められている。堀兼・入間・奥富・柏原・水富・入間川の各地区で古老の座談会と個別の聞き取りによって集めた話を、話者の地区・名・生年を添えて載せ、不老川や堀兼の井、影隠地蔵、キツネ、豪商綿貫家の話などを含む。伝説は水・動物・植物・地名・人物・塚・神仏・地蔵・妖怪変化など十項に分け、話ごとに[解説]を付す。