初午に太鼓を奪い合う稲荷の子供組
どんな伝承か
毎年二月の初午の日に行われる初午まつりは、下奥富の子供たちの楽しみだった。稲荷さまの前にむしろで囲った小屋を建て、その中で飲み食いやおしゃべりをして夜遅くまで過ごす。祭りでは太鼓をかついで「灯明銭、灯明銭」と唱えながら村中を練り歩くのが決まりで、この太鼓は亀井神社に置かれていた。渡辺稲荷の組と増島稲荷の組の子供たちが太鼓を奪い合い、先に手に入れた組にはその年よいことがあると言われていた。
原典より
毎年、二月の初午の日におこなわれる初午まつりは子供たちの楽しみであった。—— 狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当))
『狭山市史 民俗編』は、狭山市の市史のうち民俗を扱う巻で、ここにはその「五 伝説・昔話・世間話」の部分が収められている。堀兼・入間・奥富・柏原・水富・入間川の各地区で古老の座談会と個別の聞き取りによって集めた話を、話者の地区・名・生年を添えて載せ、不老川や堀兼の井、影隠地蔵、キツネ、豪商綿貫家の話などを含む。伝説は水・動物・植物・地名・人物・塚・神仏・地蔵・妖怪変化など十項に分け、話ごとに[解説]を付す。