神様がタコを予告する
どんな伝承か
初冬の甲斐駒ヶ岳、五丈小屋にひとりで滞在していた登山者は、下山の途中で出会った巫女装束の老婆(巫女婆さん)と道連れになった。老婆は道端に立つ神様の名を刻んだ石碑を一つも欠かさず拝んでゆき、「刀利天」と刻まれた碑の前では、これは鳥天狗・烏天狗ともいわれる猿田彦命という親切な神様だと、くだらないと思っていたのを見透かして著者を厳しく叱った。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
続 山だ原始人だ幽霊だ(西丸震哉・山岳・怪異エッセイ・1972年(昭和47年))
『続 山だ原始人だ幽霊だ』は、西丸震哉が昭和四十七年に著した随筆集で、一冊の予定を前後編に分けたうちの後編である。ニューギニアやニューブリテン島の未開部族を訪ねた探訪記と原始社会の食生活論に続き、幽霊についての自説、自身や身内が出会った怪談、テレパシー・呪い殺し・雨やみの術の実験談を収める。「原始人」「幽霊」「テレパシー」の三部からなり、カバーと挿絵も著者が描いたとあとがきにある。