トップ > 埼玉県の伝承 > 熊谷市

切られた手をつないだ荒川の河童の傷薬

所在地埼玉県熊谷市熊谷
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典講座日本風俗史別巻 妖異風俗

どんな伝承か

荒川沿いの熊谷には、昔から一子相伝の河童の傷薬を売る店があった。この薬屋の後家が夜に便所へ入ると、何者かが尻をなでる。三晩目、短刀を用意してじっと待ち、毛の生えた水かきのある手を切り落とした。翌晩、右手のない若者が訪ねて来て、いたずらを詫び、手を返してほしいと涙ながらに頼んだ。何に使うのかと問うと、薬をつければ元通りになると言い、目の前で手を肩につないでみせた。作り方を教えてほしいと言うと、若者はイカリセンにナオン草の根を混ぜて作ると伝え、自分は荒川に棲む河童で、もういたずらはしないと言って消えた。その薬は河童の傷薬として評判になったという。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

講座日本風俗史別巻 妖異風俗((講座日本風俗史 別巻)・日本風俗史・民俗)

『講座日本風俗史別巻 妖異風俗』は、『講座日本風俗史』の別巻として、複数の執筆者が妖しく異様な風俗を論じた巻である。淫祠と性の祭礼、戦後の新興宗教、性にまつわる迷信、妖術・忍術・奇術、憑きものと特殊家系、心霊術と催眠術、異類との婚姻、性と怪異の関わりを、古典の随筆や各地の報告、事件の記録から取り上げる。九つの章に分け、終章「日本妖異風土記」では関東から九州・沖縄までの怪異譚を地方別・県別に掲げる。

種別から探す

河童傷薬河童の手

熊谷市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『講座日本風俗史別巻 妖異風俗』の伝承