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火葬場の煙がかかる家に下宿を乞う受験生

所在地東京都中野区
年代戦後
登場話の提供者・医学博士
出典現代の迷信

どんな伝承か

入試突破の俗信に『火葬場の煙を浴びる』というものがある。著者が聞いたのは東京都中野区の例で、上高田に住む医学博士の石原房雄と、小滝橋あたりに住むサラリーマンの知人から聞いた、いずれも戦後の話だという。落合火葬場の煙のなびく範囲にある仕舞家には、三学期になると『試験まで下宿させていただけないか』と、まったく未知の学生が訪ねてくる。間貸しはしないと断り、誰かの紹介かと尋ねると、風の具合を見ているとお宅の上に火葬場の煙がなびいてかかっていますから、と異口同音に答えたという。火葬場の煙は死線を越えるからだという説明もあると著者は記す。

原典より

あの辺――落合火葬場の煙のなびく範囲――の仕舞家(しもたや)には、三学期になると、よく「試験まで下宿させていただけないか」という、まったく未知の学生の依頼者が訪問するという。—— 現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年))

『現代の迷信』は、今野圓輔が昭和三十六年に著した、現代の俗信を一般の読者に向けて説いた読み物である。昭和三十年代の新聞・雑誌の報道や聞き書きを主な材料に、縁起かつぎ、前兆・占い・禁忌・まじない・願掛け、憑きもの落としの殺人や新興宗教の騒ぎまでを全国から拾い集めている。「現状」「過誤と真実」「その背景」「迷信論」の四部から成り、巻末に読者の問いに答える迷信身の上相談を付ける。

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