男を坊主にする台の宮の弥十郎狐
どんな伝承か
古坂下の台の宮、御稷神社の境内は今でこそきれいな公園だが、昔は昼なお暗い森で、数十本の古杉が茂り、参詣には日中でも提灯をつけて行った。この森には狐の巣がたくさんあり、なかに弥十郎という女に化ける狐が棲んでいて、化かされた男は必ず頭を丸坊主にされた。ある時青年たちが賭けをし、坊主にされなかった者に望みの品を与えることにした。自分の番が来た青年は境内で待ち、現れた美女が馬の沓を肩にかけると赤子に変わるのを見て後をつけ、家に上がった女を狐だと言い立てた。怒った親父に打たれ、通りかかった雲水の弟子にされて頭をそられ、仲間の前ではデコボコの丸坊主になっていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
会津坂下町史 1(民俗編)――伝説(会津坂下町(編・山口弥一郎ほか)・会津坂下町史・自治体史(民俗))
福島県会津坂下町の自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説を網羅する。