嘘を見破らせて五両を得た博労
どんな伝承か
牛沢部落には法印が二院あったといい、これはそのうちの明慶院に伝わる話である。法印の屋敷は定かでないが、古老の話を総合すると部落の南端から東はずれに住んでいたという。この法印は人の話を聞くとすぐ、そうだそうだと何でも知っているような素振りをし、金には不自由のない暮らしをしていた。近所の博労喜平太は師走に無一文で年を越せず、法印の家を訪ね、嘘だと言ったら五両貸せと約束させたうえで、若松の城下で家来が殿様の首を切り落とすのを見たと語った。思わず嘘だろうと口にした法印は、まんまと一杯食わされたと苦笑し、年玉として五両を包んで渡したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
会津坂下町史 1(民俗編)――伝説(会津坂下町(編・山口弥一郎ほか)・会津坂下町史・自治体史(民俗))
福島県会津坂下町の自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説を網羅する。