煮えるまで里芋鍋を提げた我慢
どんな伝承か
新年会で村の青年団の親睦会があった。昔は今のように料理屋などを使わず、団長や役員の家で自分たちが料理して膳をこしらえたもので、その会に岩太郎も出席していた。ちょうどそのころ川ばたの方から村人が用足しの帰りらしく通りかかり、鍋に里芋を入れて、里芋が煮えるまで持っていられるかと岩太郎に言った。岩太郎は、そんなことは朝飯前さと答えたので、里芋一貫匁を鍋に入れ、いろりばたの木尻にたき木をどっさりくべて用意された。そうして皆が見ている前で、岩太郎は素手で里芋鍋を持ち、煮えるまでぶら下げていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
会津坂下町史 1(民俗編)――伝説(会津坂下町(編・山口弥一郎ほか)・会津坂下町史・自治体史(民俗))
福島県会津坂下町の自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説を網羅する。