上下八丁を守ると誓った河童
どんな伝承か
むかし橋本金沢の橋の付近に河童が住んでいた。田植も終わり日照り続きの除草期のころ、川ばたの百姓が栗毛の五歳の牡馬を飼っており、河童は日ごろからこの馬を盗もうと狙っていた。昼休みごろ、河童は厩に入り込んで馬の尻尾を引き、じりじりと川へ引き入れ始めた。村人がこれに気づいて板木を打ち急を告げたので村中が大騒ぎとなり、逃げ場を失った河童は厩に飛び込み、石の飼い葉桶をかぶって隠れたが見つかって捕らえられた。河童は涙ながらに命乞いし、この橋の上八丁下八丁の間で人の水死がないよう守ると誓ったので許され、以来水死者が出ないという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
会津坂下町史 1(民俗編)――伝説(会津坂下町(編・山口弥一郎ほか)・会津坂下町史・自治体史(民俗))
福島県会津坂下町の自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説を網羅する。