木から落とされ皮を剥がれたオリヒメ子
どんな伝承か
オリヒメ子が一人で機を織っていると、アマノヂャクが来て戸を開けろと言う。断っても何度も頼むので開けると、山へ栗拾いに行こうと誘われた。下駄も草履もないと断ると、板を敷いて背負って行くと言い、とうとう背中に負われて山へ行った。アマノヂャクは自分だけ木に登って栗を取り、追って登ったオリヒメ子を木を揺すって打ち落として殺し、その皮を剥いで被り、オリヒメ子に化けて家へ帰り、嫁に行くことになった。輿入れの朝、爺様が強く顔を洗ってやると皮が脱げてアマノヂャクとなり、山へ逃げた。駕籠には鶯が飛んで来て、アマノヂャクが乗ったと鳴いたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。